日本のスナック市場、2035年には845.1億米ドル規模へ!健康志向や地域限定フレーバーがカギ

日本のスナック市場が、これから大きく変化していくことが予測されています。株式会社マーケットリサーチセンターが発表した「スナックの日本市場(2026年-2035年)」の調査資料によると、2025年に549.4億米ドルだった市場規模は、2035年には845.1億米ドルに達する見込みです。

市場成長の背景にあるトレンド

この成長を支える要因はいくつかあります。地域限定や期間限定のフレーバーが消費者の「今しか買えない」という衝動買いを刺激したり、健康や機能性を求めるニーズが高まったりしていることが挙げられます。また、食品廃棄物を再利用したアップサイクルスナックや、環境に配慮した包装など、サステナビリティへの対応も重要な要素となっています。

流通面では、コンビニエンスストアの強力な販売網が新商品の展開を後押しし、さらにEC(電子商取引)やD2C(メーカー直販)の拡大が市場を広げています。

注目される製品カテゴリーと流通チャネル

製品カテゴリー別に見ると、特に冷凍スナックは年平均成長率(CAGR)5.0%と市場平均を上回る伸びが期待されています。フルーツスナックもCAGR4.7%と堅調な成長が見込まれており、フリーズドライみかんやコラーゲン入りフルーツバーなど、罪悪感の少ない間食として人気を集めそうです。

一方、日本の食文化に深く根付いたセイボリースナック(塩味系スナック)は最大のカテゴリーであり、米菓や海藻スナック、うま味系チップスなどが需要を牽引しています。健康志向の高まりを受け、焼いた商品や野菜ベースのクリスプなど、おいしさはそのままにヘルシーさを追求した商品も増えているようです。

流通チャネルでは、コンビニエンスストアが依然として最大の販売チャネルですが、最も成長が速いのはオンラインで、CAGRは8.8%と予測されています。AIを使って消費者の好みに合わせたスナックを届けるサブスクリプションモデルや、EC限定のフレーバー商品が登場するなど、デジタル販売の可能性が広がっています。

進化するスナックの形

健康志向の高まりを受けて、プロバイオティクス、コラーゲン、食物繊維などを配合した機能性スナックが続々と登場しています。免疫力向上や消化促進、気分改善などを謳う商品に加え、「ビューティーグミ」や「脳機能を意識したチョコレート」など、ターゲット層を絞った商品も人気です。

また、日本市場ならではのユニークなトレンドとして、刺激や甘さを控えめにした「控えめなスナック」への需要も挙げられています。マスク着用時に開発された「味のしない?飴」のように、マイルドな味わいや目立ちにくさが消費者に受け入れられています。

競争と未来の展望

市場では、Kellanova、PepsiCo、森永製菓、General Mills、Mondelez International、Nestlé、明治ホールディングス、カルビー、江崎グリコといった国内外の主要企業が競争を繰り広げています。各社はフレーバーの革新、健康機能の強化、AIパーソナライズ、デジタル販売、倫理的な原料調達、地域性などを軸に差別化を図っています。

例えば、カルビーはEC限定のAI生成フレーバー商品を展開したり、米国拠点を「Snack Lab」に転換して商品開発を強化したりと、グローバルな視点での取り組みも進めているようです。

日本のスナック市場は、単に定番商品を大量に販売するだけでなく、健康、地域の文化、サステナビリティ、そしてデジタル技術を融合させることで、常に新しい商品体験を生み出す高付加価値な市場へと進化していると言えるでしょう。

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