
小林製薬の紅麹事件を巡り、消費者庁の対応に注目が集まっています。特に「プベルル酸」という用語の使用に関する情報公開について、消費者庁消費者安全課が行った行政文書の不開示決定に対し、2026年6月15日付で行政不服審査請求が提出されました。
消費者安全課の不開示決定
消費者安全課は2026年4月21日、「プベルル酸」という用語を用いた情報発信(注意喚起やQ&Aなど)について、「厚生労働省から提出された資料を配布したもの、または厚生労働省の配布資料から引用したものであり、当庁において意思決定過程に関する行政文書を作成・取得していないため、保有していない」として不開示決定を下しました。
電話確認で浮上した「あれ?」な食い違い
審査請求に先立ち、消費者安全課の担当者に電話で確認が行われました。担当者は「プベルル酸」の引用元が厚生労働省のウェブサイトで公表されている紅麹関連の注意喚起・Q&A資料であることを丁寧に説明したそうです。
しかし、ここで疑問が持ち上がります。厚生労働省自身は、別の開示文書(厚労省発健生0422第2号、2026年4月22日付)において「プベルル酸を原因物質として公表した事実はない」と回答しているのです。
この食い違いについて尋ねたところ、消費者安全課の担当者からは「わかりません」との回答だったとのこと。
食い違いは解決せず、審査請求へ
今回の電話確認で、消費者安全課が厚生労働省の公表資料を引用して「プベルル酸」という用語を用いた経緯は確認できました。しかし、その引用元である厚生労働省が「公表した事実はない」と明言している点との整合性については、現場の担当者レベルでは説明が得られませんでした。
この食い違いが口頭での確認では解消されないと判断され、不開示決定の正当性に疑義が残るとして、消費者安全課の不開示決定(消安全第184号)の取り消しを求める行政不服審査請求が2026年6月15日付で提出されました。
今後の展開
この状況は、消費者安全課における「プベルル酸」という用語の使用根拠が、組織として十分に整理されていない可能性を示していると見られています。なお、今回の件は消費者庁内3課に対する行政不服審査請求のうち、消費者安全課分について先行して公表されたものであり、食品表示課・食品衛生基準審査課分については別途公表される予定です。
引き続き、紅麹問題の事実関係の確認と記録が進められ、必要に応じて追加情報が公表されるとのことです。
紅麹に関する詳細情報は、以下のリンクから確認できます。

