芩(キン)エキス市場、2032年には1億5,200万米ドル規模へ
2025年の市場規模が7,084万米ドルだった芩(キン)エキスの世界市場は、2026年から2032年にかけて年平均成長率(CAGR)11.6%で成長し、2032年には1億5,200万米ドルに達すると予測されています。
この予測は、株式会社マーケットリサーチセンターが発表した「Global Radix Scutellariae Extract Market 2026-2032」調査資料によるものです。
芩(キン)エキスってどんなもの?
芩(キン)エキスは、伝統的な中国医学で広く用いられているハーブの一つで、主にスカトラリア(Scutellaria baicalensis、バイカレイン)という植物から抽出されます。
主要成分であるフラボノイド、特にバイカリンやバイカレインには、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用など多様な機能があると言われています。そのため、光老化、タバコの煙、PM2.5といった環境ストレス要因による皮膚の老化抑制効果も期待されています。
具体的には、風邪やインフルエンザの初期症状軽減、肝機能改善、免疫サポート、気分安定、敏感肌の修復に役立つとされ、美容分野ではシミやしわ予防のための化粧品にも配合されています。また、研究が進む中で、抗がん作用にも注目が集まっていますが、さらなる研究が必要な段階です。
産業の動向と今後の展望
芩エキスの産業は、オウレンの栽培や生薬供給、抽出溶媒製造などの「上流」と、漢方薬、健康食品、スキンケア製品、動物用医薬品などの「下流」から成り立っています。
2025年の世界市場価格は73ドル/kg、販売量は約992トン、年間生産能力は約1000トンで、業界の利益率は20~25%でした。
製薬分野では、漢方の近代化と国際化に伴い、バイカリンやバイカレインなどの成分に関する薬理研究(抗炎症作用、抗ウイルス作用、肝保護作用など)が蓄積されており、処方漢方薬などでの利用が着実に増加しています。欧米や日本における漢方薬に対するエビデンス要件の強化により、企業は標準化された薬典規格製品への切り替えを進めているとのことです。
健康・美容業界では、「自然由来、低刺激、抗酸化、鎮静」の特性から、免疫サポート、気分安定、敏感肌の修復を目的とした機能性健康食品やスキンケアブランドに広く採用されています。越境ECやOEM/OBM(Original Equipment Manufacturer/Original Brand Manufacturer)の発展により、高純度フラボノイドや複合製剤への需要が高まっています。
今後の業界の展望としては、「上流の栽培拠点+標準化された生産+下流のブランド連携」という統合的なアプローチに焦点が当てられるでしょう。適正農業規範(GAP)に基づく栽培、環境に優しい溶剤の使用、残留物管理が市場における重要な差別化要因となると予測されています。また、バイカリンの合成生物学や発酵生産といった技術革新が、従来の抽出法に部分的に取って代わり、コスト削減や品質の一貫性向上をもたらし、市場浸透率をさらに拡大すると期待されています。
レポートの主な内容
本レポートでは、芩(キン)エキスの世界市場を以下のセグメント別に詳細に分析しています。
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タイプ別:85%含有、80%含有、その他含有
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単量体成分別:バイカリン、バイカレイン
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剤形別:粉末抽出物、濃縮溶液、その他
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用途別:医薬品(健康製品)、動物用医薬品、化粧品、その他
また、南北アメリカ、アジア太平洋地域、ヨーロッパ、中東・アフリカといった地域別の市場分類も行い、主要企業の情報も掲載されています。
主要企業としては、Haotian Group、Gansu MK、Gansu Ganqiang Pharmaceutical、Sichuan Xingjie Herb、Hongyi Bio、Sichuan Hengruitongda、Tianci、Shaanxi Tianqi Biotechnology、Shanxi Luzhijin Pharmaceuticalなどが挙げられています。
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